【アメリカ】ボストン・ホールでデビュー 仲間さん率いるVGO


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 ボストン・シンフォニー・ホールはアメリカで最も伝統あるコンサート・ホールの一つで、ボストン交響楽団(BSO)とボストン・ポップス・オーケストラの本拠地である。1976年に小沢征爾氏が音楽監督として依頼され、以後ボストン市民は当然ながら日本でも最も親しまれた指揮者の一人として尊敬され、活躍した。

 この由緒ある大ホールで29歳の若さの仲間さんが組織し企画運営しているオーケストラが初公開された。
 The VGOは、仲間さんによって人選された若いプロの演奏家らで構成。20カ国以上から成るエネルギッシュな音楽家の集団はコーラスを入れて160人の大所帯だ。
 演奏会の前半は、映画音楽を主としたクラシックやポップスなどでアカデミー賞を受賞した曲の作曲家や指揮者が、ハリウッドをはじめ遠方からThe VGOの指揮のためにボストンに飛んで来た。後半は仲間さんの作曲や編曲による作品。この後半に期待した客でシンフォニー・ホールの席は完売の超満員となり、既に浸透した知名度がうかがわれた。
 オーケストラの指揮者はボストンを主にアメリカで活躍している若手新鋭・佐藤洋平さん。仲間さんはギタリストとして演奏しながら全体を見守った。プログラムの後半はThe VGOの本領発揮とあって観客が沸いた。大舞台でのデビューにもかかわらず演奏者も波に乗り力がこもった。新しいオーケストラの世界が開かれた。
(比嘉良治通信員)

仲間将太さん率いるThe VGOの初舞台=ボストン・シンフォニー・ホール
仲間将太さん