【フランス】震災被災者へ横断幕 留学生・金武さんメッセージ募る


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メッセージがつづられた横断幕=7月15日、琉球大学

 東日本大震災の被災地を勇気づけようと、フランス北部ワヴラン在住の県出身留学生金武万里子さん(29)が、ホームステイ先のパスカル・ムートンさん(50)夫妻と現地でチャリティーイベントを行い、被災者への温かいメッセージがつづられた横断幕がこのほど、パスカルさんの息子で県内在住のフランス語教師ジスラン・ムートンさん(26)の元に届いた。

横断幕と寄付金約37万円はジスランさんの妻・淑乃さん(37)の勤める琉球大学を通じて被災地に届けられる。金武さんは「フランスから沖縄へとバトンを渡し、被災者に温かい気持ちを届けたい」と思いを語る。
 地震発生時に沖縄に滞在し、報道で惨状を目の当たりにしたパスカルさんと妻のシャンタルさん(50)はイベントを企画。4月24日、ワヴランの隣町サントで開かれたイベントには友人や住民ら約150人が来場。寄付やチケット代など約37万円を集めた。
 来場者にメッセージを書いてもらおうと金武さんは横断幕を作製。「私たちはあなたたちと共にいる」など、約80人分の仏語のメッセージに、金武さんとジスランさん夫妻が手分けして日本語訳を付けた。横断幕を託された琉大の井手孝行理事は「現地の大学にお願いするとか、避難所に届くよう一番いい方法を考えたい」と語った。