先人の功績次世代へ ペルー県人会100周年式典


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 【20日ペルー・リマ市で宮城久緒】ペルー沖縄県人会創立100周年記念式典(主催・同県人会)が20日(現地時間)、ペルー・リマ市の沖縄県人会館で開かれ、ペルー国内の県系人ら約250人が出席した。記念式典では、1911年に県人会の前身となる沖縄青年同志会を立ち上げた沖縄県人30人を含め、先人の功績に感謝。先人が大事にしてきた沖縄の肝心(チムグクル)やアイデンティティーを次世代につないでいくことを確認した。

 式典にはペルー側から安里ビクトル・ペルー県人会会長、諸見里美恵子ペルー県婦人会会長、上村ルイス・ペルー日系人協会会長ら、沖縄側から上原良幸副知事、玉城義和県議会副議長、城間俊安県町村会会長(南風原町長)らが出席。
 安里会長は先人の業績をたたえた上で「沖縄県系子弟の心の中に祖先から受け継いだ理想、価値観、伝統を引き継いでいきたい」と強調。「これからも、ウチナーンチュ精神で県系人が一心同体になり、ペルーの成長と繁栄の一翼を担うよう歩みたい」と話した。
 上原副知事は「先人たちは郷土愛を心の糧にペルーの政治、経済、教育などさまざまな分野で活躍してきた。創立100周年を契機にますます発展してほしい」などと仲井真弘多知事からのメッセージを代読。歴代の県人会長、婦人会長らに感謝状を贈った。
 式典に先駆けて県人会館の敷地内に上原副知事、上村日系人協会会長らがカンヒザクラを植樹。ペルーに移民した先人の霊を慰める法要も行われた。【琉球新報電子版】