【アメリカ】県系人と文化交流 高校生8人 三線やダンス披露


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(左から)岸本夫妻、安次富教諭、高安校長と留学生=パロスバーデス市の岸本さん宅

 岸本正之さん・多摩子さん夫妻が岸本ファンドを設立し沖縄の高校生を南カリフォルニアに短期留学させて今年で6回目を迎える。過去5回の留学生は全て岸本さんの母校・名護高校から選抜されたが、今年は全国レベルで沖縄を代表する4高校、ラグビーの名護、野球の興南、マーチングバンドの西原、ソーラーカーレースの南部工業から8人が選ばれた。世界的に通用する青年の育成に取り組む岸本さん夫妻の願いが込められている。

 台風9号のため4日遅れの日程になってしまったが、8人の生徒と付添人の名護高校の高安美智子校長と安次富民子国語教諭の一行10人の歓迎会が岸本家で行われた。北米沖縄県人会から20人が招待され、留学生たちとの楽しい夜のひとときが持たれた。
 生徒たちは各自日本語と英語で自己紹介、オキナワン風ダンス、自慢のパフォーマンスなどを披露した。前城勇希さんはわざわざ沖縄から三線を持参し「安里屋ユンタ」を歌って来客を驚かせ、高安校長が日本舞踊を見事に舞い、惜しみない拍手が送られた。
 県人会は石原琉球民謡研究所の若い門下生が琉球民謡を披露し、島美恵子さん、石原照子さんによる琉球舞踊、新垣達雄さんの独唱などバラエティーに富んだ演出だった。
 近くの学校から英語の先生がパーティーの席に直接来て、英語のレッスンを行い、生徒たちから感謝された。
 高安校長は「岸本夫妻の高い志に感動した。高校生たちに広い世界を見て、信念のある生き方をしてほしいと激励した。同時に自分もチャレンジ精神を発揮して、今後の人生を育んでいきたい」と涙ぐんでいた。
 8人の留学生選定には、岸本ファンドの小野寺容事務局長が何度も沖縄を訪問し、優秀で高い理想に燃える生徒を選出しようと尽力したのが大きかった。
 最後に北米沖縄県人会の呉屋君子会長から留学生に記念品の贈呈があり、カチャーシーをみんなで踊って閉会した。
 留学生メンバーは次の通り。
 【名護】與那真帆、比嘉彩日【南部工業】前城勇希、長浜みさき【興南】古堅香澄、金城義也【西原】本間恵美、喜久川夢
(当銘貞夫通信員)