【ブラジル】故郷の味に舌鼓 「おきなわ祭り」に3万人


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 ブラジル沖縄県人会ビラ・カロン支部(翁長清支部長)主催の「第9回おきなわ祭り」(平良信和実行委員長)が6、7の両日、同支部会館前にある市営サッカー場で催された。沖縄の夏を思わせる青空の下、3万人余の来場者が郷土食や芸能の数々を楽しんだ。

 同祭りは2007年からサンパウロ市観光局共催となり、市の年間行事カレンダーに組み込まれている。昨年からは週末2日間の開催で、市東部地域住民が心待ちにする一大イベントとなっている。
 120余りの郷土食・日本食の売店やブースは終日、家族連れでにぎわった。ビラ・カロン支部婦人会の沖縄そばにサーターアンダギー、そしてサン・マテウス支部婦人会のヤギ汁は祭りの名物料理。昨年1300食売り上げたというヤギ汁は、今年は暑さのため千食を準備。「この匂いと味がたまらない」というヤギ汁ファンはウチナーンチュだけではない。
 メーンステージでは、踊り、民謡、太鼓などの郷土芸能を中心に空手、社交ダンス、歌謡ショー、マジックショーなど多彩なプログラムが繰り広げられた。出演者は約千人。
 翁長支部長は「地域住民と一緒に沖縄の文化を楽しむことが祭りの目的。年々盛大になっていくが、琉球國祭り太鼓、レキオス同好会エイサー太鼓のメンバーと青年部合わせて500人の若い世代のボランティアが、会場の準備などを積極的に手伝い、祭りを盛り上げてくれるので心強い」と話していた。
 入場料代わりに来場者が持参した米や豆などの保存可能な食料品は、地域7カ所の慈善福祉団体へ寄付される。(与那嶺恵子通信員)