県系3人舞踊最高賞 琉球古典芸能コンクール


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舞踊最高部門に合格した(左から)宮城エリーザ美幸さん、斉藤悟さん、山内亜希子さん=8月30日、琉球新報ホール

 8月に行われた第46回琉球古典芸能コンクール(琉球新報社主催)で舞踊最高賞にブラジルと米国出身の県系人3人が合格した。合格者はブラジル出身の斉藤悟さん(24)=県系3世、サンパウロ在住=と宮城エリーザ美幸さん(26)=県系3世、那覇市在住=、米国出身の山内亜希子さん(26)=県系2世、ロサンゼルス在住。3人は自らのルーツである沖縄の芸能を学ぶための努力を続け合格を勝ち取った。

 斉藤さんは祖父母が旧大里村出身。サンパウロで生まれ、5歳で琉舞を始めた。7歳で初来県し玉城流扇寿会へ入門。県立芸大へ1年間の留学経験も。現在はサンパウロにあるユーニノービ大学4年だが、6月から約3カ月間、休学し沖縄で稽古した。「先生方へ感謝の気持ち。沖縄の芸能が好きなのでブラジルの皆さんにも伝えたい」と語る。
 宮城さんは父が県系2世、サンパウロで生まれ13歳から琉舞を始めた。20歳の時に県立芸大に留学。留学期間が終わっても沖縄に残り、郵便局で働きながら玉城流玉扇会で稽古を続けている。最高賞合格にも「もっと力を出したかった。古典も新しい踊りも続けたい。琉舞をやっているから、沖縄を感じる」と笑顔を見せた。
 山内さんは父が旧コザ市、母が名護市出身。ロサンゼルスで生まれ、7歳ごろから琉舞を始めた。玉城流冠千会に所属し「自分のルーツを感じることができる。ウチナーンチュなんだなと誇りに思える」と琉舞を続けてきた。最高賞合格にも「まだまだ勉強することが多い。自分の踊りを伸ばし、踊りの良さを伝えたい」とさらなる意欲を見せた。

英文へ→Three performers of Okinawan origin win the top awards in the Ryukyu Classical Art Contest