南米で50年ぶり再会 上原副知事、いとこの正弘さん


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肩を組み再会を喜ぶ上原良幸副知事(右)と県系1世の上原正弘さん=8月28日、ブラジル・サンパウロ市のブラジル沖縄県人会館

 第5回世界のウチナーンチュ大会をPRした県の南米キャラバン隊団長の上原良幸副知事が父方のいとこで同級生の上原正弘さん(61)とブラジルで50年ぶりの再会を果たした。正弘さんは那覇市小禄生まれの1世でブラジルでジーンズ専門店を経営し実業家として成功している。

 上原副知事は南米訪問中、持参した正弘さんと共に写る高良幼稚園時代の集合写真を持ち歩き、情報を集めていた。ボリビアでは正弘さんの姉と再会。8月26日(日本時間27日)、サンパウロ市内の空港で正弘さんと再会し抱き合って喜んだ。
 正弘さんは1982年にジーンズ店を開店。当時ジーンズがブラジルで流行しており需要が高かったという。正弘さんのジーンズは丈夫さと丁寧な仕事が売り。正弘さんは「見た目にもきれいでしっかりした作りでブラジル製と差別化を図れた」という。
 「成功したね」と正弘さんの肩をたたく良幸さんに「成功していたら、とっくに沖縄に戻っているよ」と正弘さん。控えめだが現在もブラジル全土で月約7万本の売り上げを誇る地元でも有名な成功企業だ。
 正弘さんは良幸さんが副知事になっていたことを知らなかったようで「こんなに偉くなっているとは」と驚きながらも「ウルクンチュ(小禄出身者)の誇りだ」と笑顔。良幸さんも「苦労しただろうが地球の反対側で同級生が成功を収めたことはうれしい」と話し、世界のウチナーンチュ大会での再会を約束しあった。(宮城久緒)