【アルゼンチン】「島唄」に万雷の拍手 大工さんらが民謡公演


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大いに盛り上がった「心を伝える民の謡」公演=ブエノスアイレス市

 「心を伝える民の謡(うた)」と題する公演が9月18、20日、ブエノスアイレス市内のアテネオ劇場で行われた。東北地方(青森・秋田)を中心に、八丈島から九州の民謡と沖縄・八重山の民謡をアルゼンチンの観衆に紹介した。主催者は在アルゼンチン日本大使館、国際交流基金と沖縄県人連合会で、入場料の一部は東日本大震災の義援金に充てている。

 出演者は木津茂理(きつしげり)(唄・太鼓)澤田勝秋(唄・津軽三味線)、石垣島生まれの大工哲弘(唄・三線)と大工苗子(唄・琴)、バイオリニストの太田恵資(けいすけ)、いずれも海外各地で優れた活動を展開し、高い評判を受けている。
 公演の前半は東北地方の「越後松坂」「津軽三下がり」、八丈島の「八丈太鼓ばやし」など。後半は沖縄民謡で「安里屋ユンタ」「命どぅ宝(ぬちどぅたから)」「黒島口説(くろしまくどぅち)」「とぅばらーま」「ヒヤミカチ節」を披露し、満席の会場を盛り上げた。
 最後は定番の演奏者全員によるカチャーシー。ラテン系の国アルゼンチンには琉球民謡のリズムとその乗りが魅力的なのだろう。聴衆のアンコールに応え、アルゼンチンでもおなじみの「島唄」が演奏され、再び盛り上がった会場から万雷の拍手が上がった。
(大城リカルド通信員)