4000人、笑顔のパレード 歓迎ムード華やか 前夜祭


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サンバのリズムに乗って、パレードを楽しむブラジルからの参加者=12日午後、那覇市の国際通り(又吉康秀撮影)

 5年に1度の祭典、第5回世界のウチナーンチュ大会(同実行委員会主催)は12日夕、前夜祭に海外・県外の69県人会から約4千人が参加し、各国・地域の民族衣装、踊りを披露しながら那覇市の国際通りをパレードした。

ブラジルの一行は太鼓や笛のリズムに合わせて踊るサンバ隊が花を添え、軽快なステップを踏みながら行進。ハワイ一行は鮮やかな衣装でフラを舞い、「アロハ」と声を掛けた。沿道の大勢の県民は大きな拍手やハイタッチで応え、熱烈に歓迎。参加者らは「ウチナーンチュはひとつ」を実感した。
 大会は13日午後5時から沖縄セルラースタジアム那覇で開かれる開会式を皮切りに、16日までの4日間、多彩な交流イベントを繰り広げる。
 各県人会メンバーは民族衣装やTシャツなど、おそろいのコスチュームで参加。各国旗の手旗を手に、のぼりを掲げ県人会名をアピールしながら、地元産のお菓子や小物を配り、沿道の観客を喜ばせた。
 ブラジルから参加した2世の金城ルイスさん(68)はパレードの後、「とても素晴らしい。沖縄の人はみんな一緒だと感じた」と沿道との一体感に感動した様子。
 沿道で握手しながら歓迎した宮城盛之さん(78)=那覇市=は、大阪に50年住んだ経験を振り返りながら「ウチナーンチュの心意気はすごい。ボリビアやペルーに渡った同級生がいたからこそ、大阪で頑張れた。ウチナーンチュであることを誇りに思う」と語った。
 今大会は、1万5千人収容の沖縄セルラースタジアム那覇を主会場に、海外・県外県系人と一般県民が広く交流できるのが特徴。宜野湾市の沖縄コンベンションセンターなど各地でイベントを展開する。
 世代交代が進む中、次世代へのウチナーンチュアイデンティティーの継承やネットワークの維持・促進が大きなテーマになっている。