<ウチナーンチュ大会を終えて>巧みな演出印象深く


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 世界のウチナーンチュ大会5回のうち4回目の参加となる。パレードで国際通りを埋め尽くした観衆に、ありがとうの言葉をささげたい。開・閉会式の巧みな演出などが印象深かった。西原中と上本部中での「世界について学ぼう」授業では「アメリカ人生徒」と「日本人生徒との違い」を強調した。多くの知人との食事会に招待され、感謝に堪えない。北部在住の高校時代の友人たちが用意してくれた「同期会」に参加、52年ぶりの絆を分かち合った。

 西原中での授業の後、担任の仲程奈緒子教諭が、生徒たちの感謝を込めたメッセージを、後日のお母さんも交えた夕食会で届けてくれた。
 「レッツスタディーワールド」は立派な人材育成の一端を担うといわれる。上本部中ではアメリカ移民についての話をした。オバマ大統領の父はアフリカからの移民であったことに触れた。西原中ではケネディ元大統領の有名な演説、上本部中ではマーティン・ルーサー・キング牧師の「私には夢がある」などを英語で紹介した。
 上本部中でJETプログラム・アシスタント教師をしているテキサス州出身のケイティー・ストロングさんに私の授業について聞くと、「レベルが少し高い」との返事。今は多少難しいかもしれないが、後年生徒たちはきっと私のことを思い出してくれるに違いない。
 「今帰仁の風」を受けて今帰仁城跡でいにしえのつわものの夢の跡をたどった。今帰仁村教育委員会による発掘作業が行われているが、三山統一以前の歴史が明らかにされるという。ワルミ大橋から古宇利大橋を渡って古宇利島を1周、屋我地大橋を経て名護への帰路に就いた。具志堅では3年前20億円もかけて造った「田園空間整備事業ハーソー公園」を訪ねた。小さいころ田んぼで稲作りをした時代の面影は一変、私は幻を見ている思いであった。その後それはどのように利用され、どのような経路をたどっていくのかに興味を抱いた。
 今回の旅路を終えて思ったことは、人材育成の一翼を担うことができ、人生を育むことができるコラム作成に取り組んでいこうということだ。一大決心し、心は燃えている。
(当銘貞夫、ロサンゼルス通信員)