【キラリ大地で】アメリカ 社交ダンス生徒300人 名護市出身・新城義道さん(63)


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
社交ダンスのレッスンにいそしむ新城さん=ガーデナ市民ホール

 「アメリカで英語を習得し実業家になるのが幼少からの夢だった」と語る新城義道さん(63)が渡米したのは1971年であった。ロサンゼルス地域でアメリカ人と知り合い、ガーデンの手入れをしながらハウスボーイとして住み込み、英語を習得するチャンスをつかんだ。アメリカ生活の新たな人生を開くターニング・ポイントとなった。

 新城さんは名護市源河生まれ。名護高校卒業後、那覇市で飲食店を経営する傍ら、沖縄短期大学二部を卒業した。23歳の時、アメリカという新天地に夢を抱き渡米した。同年北米沖縄クラブ(沖縄県人会の前身)会員となり、琉舞や三線を習得する機会に恵まれた。しばらくして同クラブの青年部長として会の発展に大きく寄与。74年に念願の永住権を取得、三つのレストラン経営を手始めに、ハンバーガー店、洗車場などのビジネス運営に携わった。
 傍ら社交ダンスに興味を持つようになり、練習に明け暮れる日々が続いた。その成果が実りもろもろのダンス・コンテストに入賞。84年に全てのビジネスを売却、ロサンゼルス市の隣接都市ガーデナに新城デービッド・社交ダンス教室を開設した。現在8カ所でダンスを教授、300人の生徒を持つスタジオに発展している。
 長年にわたる北米沖縄県人会での奉仕活動が認められ、2002年にボランティア・アワードが贈呈された。さらに大正クラブ創立以来38年間、会員にダンスを教授しその功績が認められ、役員就任式の席上で大正クラブの土肥忠一会長、アントニオ・ビヤライゴサロサンゼルス市長、アーノルド・シュワルツェネッガー知事(当時)から特別功労賞が贈られた。
 今年琉球民謡協会より教師免許が授与された。その方面での新城義道さんの活躍が期待される。
(当銘貞夫通信員)