【フランス】琉球料理 欧州で本格披露 初めての味に感嘆の声


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欧州で初めて本格的な琉球料理が紹介されたイベント=フランス・パリ市

 国際交流基金の2011年度日本文化紹介派遣事業の一環で、1日から16日間、琉球料理紹介がヨーロッパ各地で行われた。5人の女性チームが現地大使館の協力の下、各地で1回のイベントを行い、どこも満員の大好評で成功のうちに終了した。

琉球料理がこのような形でヨーロッパに紹介されることは初めて。
 参加メンバーは、琉球料理家の山本彩香さん(76)を中心に、西大学院=南城市=学院長の西大八重子さん(61)、同学院講師の野崎幹(みき)さん(44)、チーズ専門家の佐藤優子さん(同)=東京在住、さらに現地ヨーロッパのフランス県人会会長の大城洋子さん(38)=パリ在住=の5人。パリ(フランス)、アウグスブルク(ドイツ)、ストックホルム(スウェーデン)を訪れた。
 沖縄と同様の食材をそろえることが難しい地域で食材の現地調達を行い、山本さん指示の下、各地で作れる最高の琉球料理を作ったメンバー。特にストックホルムでは300人分の試食を準備するという大仕事もやり遂げた。
 イベント当日は大城さんによる沖縄紹介の後、山本さんによる料理の調理方法の解説、その後試食会と続く。試食は各会場ともあっという間に完食され、その後メンバーとの交流も行われた。
 各国・各地の参加者たちは、初めて口にする味に驚きと同時に感動を覚えるようで、「素晴らしい」「こんなにおいしくて体にいいお料理があるなんて」「沖縄の文化の深さ、味を通して感じる」など、さまざまな感想の言葉が聞かれた。現場は終始和やかなムードで、どの会場の参加者も、沖縄の味を伝える趣旨の企画を超えて、はるか遠い沖縄の風を感じているようだった。(大城洋子通信員)