【ロサンゼルス】着物とダンスが“共演” 県出身・押元さん手掛ける


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 ロサンゼルス方面で着物の着付けコスチュームデザイナーとして活躍する北中城村安谷屋出身の女性がいる。「末広着物エージェンシー」の押元(旧姓・上間)末子さん(50)である。このほどロサンゼルス・ダウンタウンのレストランで、着物を使ったファッションアートダンスショー「Grand Vista(大いなる展望)」と題して着物と音楽とダンスがコラボする華麗なアートショーを開催した。

 押元さんは映画やテレビ、各種イベントに出演する俳優、女優に着物の衣装を提供し、伝統からモダンに至るまでさまざまな着付けを創造する「末広着物エージェンシー」の社長で斬新な着付けでアートショーを開催し注目を集めている。
 当日はコスチュームデザイナーの押元さん、リードスタイリストの寺内健太郎さん、作曲家の本田葉子さんら3人のアーティストによるコラボ。一般応募200人以上の中からオーディションで選ばれた、ハリウッドを中心に活躍するダンサーら14人が出演。アレンジされた着物で明るくポップなイメージのダンスや、クラシックバレー、ジャズダンスなどのモダンダンス、幻想的なブレークダンスなどと、変化を持たせ見る者を飽きさせなかった。
 ショーは今後、年1回開催を目指す。タイトル「限りない可能性」の意味に合わせ、規模を拡大し将来的には、世界の主要都市を回る公演を目標とする。毎回テーマを持たせて、「白と黒」「闇と光」「過去と未来」と強弱をつけた表現でプロデュースするという。押元さんは「ハリウッド映画やファッションなどエンターテインメント業界関係者を魅了するには、伝統に加えて着物をドレスとしても着こなすことができる側面を伝えなければならない」と強調した。(当銘貞夫通信員)

ショー終了後観客から大きな拍手が送られた押元末子さん(右端)とコスチューム姿のダンサーら=ロサンゼルス市
着物の袖を短くし、モダンダンスを披露するダンサー=ロサンゼルス市