【アメリカ】“県系2世”夢を追い米留学 日高眞日子さん(東京)


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ホストファミリーのウイルソン家の家族に囲まれながら米国留学生活を楽しむ日高眞日子さん(右端)

 クリスマスも押し迫った18日、北米沖縄県人会青壮年部のダンスパーティーが、30年ぶりにモンテベロー市のクワイヤットキャノンレストランで開かれた。ライブ・バンドでディナーやワインを楽しむ老若男女の会員や友人に交じって、日本からの留学生・日高眞日子さん(19)が参加した。

 県人会にとって1990年代は会館購入計画や会の新構想の多忙な時期にあり、ダンスパーティーは影を潜めていたが、青壮年部長の安次冨正信さんが、会員の親睦、若い人を県人会員に勧誘したい一心で再開にこぎ着けた。
 今回参加した日高さんは特にダンスに興味があったわけではないが、県人会のイベントに出てみたかったという。祖父は鹿児島、母は県人の那覇生まれ東京育ち。学習院大学文学部フランス語文化学科2年在学中の日高さんは、今年8月に大学を一年休学してカリフォルニア州立エルカミーノ大学に留学。両親や友人が背中を押してくれた。
 将来の夢は航空会社の客室乗務員になること。それも、フランス語、英語の話せる人になりたいという。そのためには自分を成長させるきっかけと、「使える英語」を学ぶ環境が必要だと考えた。
 大学を休学することに関しては、不安があった。しかし、大学を卒業して就職後の長期留学は現実的に厳しい。大学3年次の就職活動までに間に合わせたい、という点から「今しかない」と1年のアメリカ留学を決意。アメリカに来て4カ月半がたち新しい生活にだいぶ慣れた。
 日高さんは「アメリカでは自分を主張することが大切。黙っていることは美徳ではなく、意見がない人だというふうに解釈されてしまう。いかに英語で自分の意見を伝えるか、に一番苦労している」と今の心境を語る。ただ、「下手な英語でも一生懸命伝えようとすれば必ず伝わると確信した。アメリカに来て、視野が広がった。大学でさまざまな国から集まった留学生たちと交流することによって、いろんな考え方の人がいるんだな、と実感させられた」とアメリカの大学で学べる機会を手放しで喜んでいる。(当銘貞夫通信員)