【ドイツ】ベルリンにエイサー旋風 日本人国際学校派遣の桃原教諭


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昨年11月の学校祭でエイサーを演舞する生徒たち=ベルリン日本人国際学校

 沖縄からベルリン日本人国際学校に派遣された桃原清文教諭は、この3月に3年の任期を終えるが、ベルリンにエイサー旋風を巻き起こしての帰国になりそうだ。昨年11月12日の学校祭で、全校生徒で演舞したエイサーが大きな反響を呼び、今年3月7日から始まるベルリン国際旅行見本市のファイナルイベントへの出演が決まった。

 学校祭では、楽器教材としてパーランクー19個とばち、大太鼓2個を調達し、沖縄から取り寄せた布で母親たちが衣装を制作。それを着ての本格的なエイサー演舞だった。
 演目はりんけんバンドの「年中口説」と日出克の「ミルクムナリ」の2曲。エイサーが何なのかや、ウチナーグチが分からない生徒たちのために、歌詞の内容を説明したり、桃原教諭自身が踊ったビデオを貸し出したりした。
 苦労は大きかったようだが、休み時間も惜しんで練習をする姿も多くあったという。その成果があり、学校祭当日は最高の演舞ができ、聴衆を感動させ、隣の小学校や姉妹校でも演舞する機会に恵まれた。
 「生徒たちはエイサーが好きで、踊りながら太鼓をたたくということが子どもたちにうけたみたいです。父母たちからもたくさんのお褒めの言葉をいただきました。日本の伝統芸能とはまた違った、エキゾチックな感覚で、パーランクーや大太鼓の音に迫力を感じたようです」と桃原教諭は語る。
 ベルリン国際旅行見本市ファイナルイベントの日は偶然にも3・11の日。衣装作りなど縁の下の力持ちだった妻の知子さんは「昨年の震災に対する世界各国の支援への謝意と日本の魅力をアピールする一助になればと思います。沖縄県人として、ドイツでエイサーを披露できることがとても誇りに思います」と熱く語った。(外間久美子通信員)

英文へ→Japanese International School teacher Tobaru creates eisa sensation in Berlin