【アメリカ】「外国文化の教育大切」 最優秀教師、安座間さん講演


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カリフォルニア州外国語教師会議で基調講演する安座間喜治日本語教師=ヒルトン・ロサンゼルス・エアポート

 カリフォルニア州外国語教師会議が3月15日から4日間、ロサンゼルス空港近くのヒルトン・ホテルで開催された。18日の最終日はランチョン(昼餐会)で新役員の発表と5人の優秀外国語教師の表彰があり、500人が参加した。

席上カリフォルニア州北サリナス高校の日本語教師・安座間喜治さん(42)=豊見城出身=が基調講演した。
 安座間さんは昨年11月に全米6500人の外国語教師の中から最優秀教師に選ばれた経歴を持つ。24歳の時自分探しのため渡米、以来18年間の滞米期間でアメリカン・ドリームを実現した。流ちょうな英語、長身でユーモアに満ちた人柄とユニークな教え方が高く評価されている。
 基調講演で安座間さんは「世界に通用する学生たちを育てていくには、まず教師の向上、外国語と外国文化を教えることの大切さを再確認していかなければいけない」と、アートやビデオクリップなどを使って説明した。
 皆で討論しようと、その場で「世界は大きくなっているか、それとも縮小しているか」のテーマで呼び掛けてテーブルの隣同士で話し合った。ビデオでは世界的に有名なゴッホや葛飾北斎の絵画、日本の象徴・富士山を大きなスクリーンに写し遠隔操作した。沖縄の特徴としてクワディーサー、三線、守礼門、エメラルド・ブルーの海などを画像で表現、琉球民謡の音楽も流した。ゲストに2人の沖縄出身者が参加した。
 外国語教師だけあって参加者はヨーロッパ系、アフリカ系、アラブ系、ラテン系、アジア系とさまざま。5人の優秀な外国語教師受賞者も多人種であった。カリフォルニア州北部の高校で外国語の部長をしている西村美緒さんは「安座間先生は一緒に日本語について議論した仲で、『島人の宝』でもあり、『日本語や外国語の先生たちの誇り』でもあります。これからもますますの飛躍を応援したいと思っています」と激励した。(当銘貞夫通信員)