宜野湾市人会(比嘉エレン会長)と浦添市人会(宮城ジョージ会長)はこのほど、合同で会創立百周年を記念する新年宴会を、米ハワイ沖縄センターで催した。この二つの会は、1912年に宜野湾浦添同士会として、移民初期の1世らが、異国の地でお互いを支え合うために創立した。
同士会は、22年に宜野湾と浦添の二つの会に別れ、2世や3世へと受け継がれながら現在の市人会へと発展した。
同センターには、市人会メンバーとその家族ら約700人が集まり、盛大なお祝いとなった。地元テレビのニュースキャスターを経てハワイ大学の報道理事に就任した、県系4世のジュディ・リオング氏が司会を務め、通常の新年宴会を兼ねたプログラムを進行した。
各会長のお祝いの言葉の後、浦添市長と宜野湾市長から寄せられたメッセージが英訳され、読まれた。市人会で昨年活躍したメンバーを表彰するウチナーンチュオブザイヤー、大学卒業者、80代(69人)、90代(18人)の高齢者が次々紹介されステージを飾った。特にことしカジマヤーを迎える大城ヨシコさんには、大きな拍手があがった。
夕食の間には、会の歴史をまとめた写真集、また現在の宜野湾と浦添の写真、動画を含むスライドショーが披露された。
また会場には移民の歴史、家族写真集、沖縄戦についてのコラム、1世から受け継がれている料理のレシピなどがパネル展示され、若い世代が沖縄のルーツをたどれるように工夫が凝らされていた。
現在、琉球大学から交換留学生としてハワイ大学に在学中の上間美香さん(浦添市出身)は、祝賀会に出席した一人。「ハワイのウチナーンチュの情熱に驚きと感動を覚えた。文化や伝統がこんなにも大切にされ、市人会という組織があったからこそ、苦難を乗り越えアイデンティティーを確固たるものにしたのだろう」と感想を語った。
(名護千賀子通信員)
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