【ワシントンDC】桜祭りでウチナー若者躍動 エイサー、琉舞披露


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
桜祭りで沖縄の伝統芸能を披露する沖縄の若者たち=米ワシントンDC

 米国の首都ワシントンDCでは、日本からの桜寄贈100周年を記念した桜祭りが3月20日から開かれている。例年は2週間だが、ことしは5週間に延長された。日本から著名なアーティストたちがワシントン入りし、コンサートが催された。美術館では、日本の絵画の展示があり、DCかいわいは日本文化一色に彩られている。

 沖縄からも若者たちが沖縄の伝統芸能を披露した。宜野座村からは「創作エイサーLUCK」の団長島袋拓也さん(25)と副団長の浦崎直史さん(24)の2人。団体は2007年に専門学校沖縄中央学園のエイサーサークルとして結成した。メンバーのほとんどが保育士。2人が披露したのはシーサーの獅子舞踊りとエイサー。ステージで繰り広げられた勇ましく、ユーモラスなシーサーの一挙一動に観客はくぎ付けになり、ステージを降りて間近に迫る演技は観客を喜ばせた。
 大太鼓の演舞でも2人の息の合った演技が光り、玉城流の琉球舞踊とのコラボでは舞台を盛り上げた。地元の沖縄会メンバーらは「力強い演技で見応えがあった」と感激の様子。島袋さんは「伝統的エイサーを取り入れながら新しいスタイルの創作エイサーに取り組んでいる。今回は2人だけだったが、次回はメンバー全員で外国に行き沖縄の伝統文化をアピールしたい」と抱負を語った。
 一方、金武町からは女子生徒らが優美な舞いで沖縄伝統芸能をアピール。玉城流継翔会、金城平枝琉舞道場の門下生一行14人は、長時間の旅の疲れも見せず「上り口説」「鳩間節」などの舞を見せた。
 地元金武町を舞台にイメージして創作された「ムスナイナイ」では軽快な曲に乗せて女性の喜びを華麗に表現。息の合ったエイサーの演舞も見せた。生徒らは日頃の稽古の成果を出せたようで満足げ。
 アメリカで始めて踊った感想をそれぞれ「楽しく踊れた」「気持ち良かった」「風が強くて大変だったが盛り上がったので良かった」と話した。
 沖縄伝統芸能の継承に力を注いでいる会主の金城平枝さんは「桜の花が贈られて百周年の記念の節目に舞台を務めることができ、生徒たちにとって大きな自信になったと思う。この舞台の経験を今後に生かしてほしい」と話した。
 一行はワシントンDCを半日観光し、翌日帰国の途についた。14人の演舞者は下記の通り。(敬称略)
 【金武中3年】宝彩奈、知念海晴、伊芸あやめ、喜友名沙奈、伊佐川加奈、高野優奈【宜野座高2年】仲原瑠季、金武桂乃子、山川まゆ【陽明高】比嘉智海【大学生】仲間美奈、仲間遥、比嘉瑞子、仲間洋子
(鈴木多美子通信員)