【フランス】琉球藍染が大人気 「日本祭り」で工芸品紹介


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「日本祭り」で沖縄の伝統工芸品を展示即売する、城間正直さん(左)とアシスタントの西平芳子さん=4月、フランスのアクリマタシヨン公園

 パリの郊外、ブローニュの森の一角にあるアクリマタシヨン公園。そこは緑に覆われた自然の中にクジャクや鳥たちを放し飼いにして、その中に人間たちが訪れるという日本ではあまり見掛けない、自然と遊園地が融合した公園だ。

 その中で4月7日から5月8日まで「日本祭り」と銘打って日本特集が組まれている。日本各地のさまざまな特産品、工芸品が、新鋭の建築家のデザインによる屋外ブースで展示され、人々の目をくぎ付けにしている。
 その中に琉球藍染の染色家で、工房藍風代表の城間正直さんが4月7日から20日まで展示販売を行った。
 遊園地に遊びに来ている人たちが、遊園地と公園が一緒になったような屋外会場のブースで、果たして興味を持ってもらえるのか。そういう心配が当初あったが、それは杞憂(きゆう)に終わった。城間さんの美しい藍染めの作品群を見た入場者は、心を引かれていた。
 また、この色が化学染料ではなく、自然の染料のみを使用しているということに感嘆し、展示販売品は飛ぶように売れていった。
 軽食程度の出費を想定していたはずの入場者には予想外の出費となったはずだが、皆「いい買い物をした」と喜びの表情を浮かべた。
 購入者の一人、パリ在住のエレナさんは「友人の引っ越しのお祝いに何かいいものはないかと探していた。城間さんの制作したランチョンマットはそんな贈り物に最適で、特に美しく鮮やかな沖縄伝統柄というところも気に入った。きっと友人には喜んでもらえると思う」と語った。
 このイベントは5月8日まで、多彩な出展ブースのほか、さまざまな日本系ステージイベントが毎日行われ、その間公園は日本ムード一色に包まれる。
(大城洋子通信員)

英文へ→Ryukyuan indigo dyeing introduced at Japan Festival Paris