【フランス】童謡の世界を表現 いらみなさん、日本祭りでコンサート


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フランスの子どもたちと歌ういらみなぜんこさん=フランス・パリのアクリマタシヨン公園

 沖縄を代表する童謡歌手、いらみなぜんこさんが4月7日から5月8日まで、フランスのパリで行われたアクリマタシヨン公園日本祭りで童謡コンサートを催した。

 期間中、5回にわたり行われたコンサートは好評で、いらみなさんの美声に足を止めた親子連れら多くの観客は公演終了まで聞き入っていた。
 言葉も文化も違うフランスで、果たして日本人の心の原風景や子どもたちの健やかな成長を願って創作された童謡が受け入れられるのか、当初は不安だったと言ういらみなさん。だからこそ選曲や演出にも工夫を凝(こ)らし、日本からこいのぼりやササの葉を自ら持ち込み舞台を飾り、日本の童謡の世界を表現した。
 大人も子どもも、みんながいらみなさんの手のしぐさに合わせて踊る姿はほほ笑ましく、歌がフランス語でないにもかかわらず、そんなことは関係ないとばかりに楽しそうに聞き入る姿は、いらみなさんのステージの大成功を意味していた。
 その中で、キラキラ星の原曲がフランスのシャンソンだったというエピソードを語ったことについて終演後「フランス語の原詩をメールで送ります」と声を掛けてくれたフランス人女性もいたという。「これこそが文化の交流ですね」と語るいらみなさん。海外に日本の童謡を伝えるという一つの大きな仕事を成功させ、自信に満ちあふれていた。(大城洋子通信員)