社会

【アメリカ】ウチナーグチを取材 三重さん、沖縄の現状描く

沖縄の文化的側面から沖縄の日本復帰40年を取材した三重綾子さん=県指定無形文化財琉球歌劇の保持者、宜野湾市の平良進さん宅

 ジャパンタイムズの記者・三重綾子さん(33)=東京出身=が5月初旬の4日間、沖縄を訪れ、日本復帰40年を記念して「消えゆく言語ウチナーグチの現状」を取材、英文で紙上に発表した。3人のウチナーグチ関係者、比嘉バイロンさん(42)、「お笑い米軍基地」の小波津正光さん(38)、日系ブラジル人の上間明さん(28)にインタービューした。

インタビューの前に、県立芸術大学の波照間永吉教授とも会い、ウチナーグチの歴史的背景を下調べした。
 アメリカ人の父と沖縄人の母との間で沖縄に生まれた比嘉さんが新聞にコラムを書いたり、ウチナーグチの継承に日夜奮闘している様子を紹介。小波津さんが、お笑いの中で沖縄の米軍基地を皮肉る笑いを提供し、笑いに多くのウチナーグチが使われていることなどを記事にした。
 ブラジル生まれの県系3世・上間さんはネット通販サイトでウチナーグチの教則本を買い求め毎日勉強した経験がある。もっとウチナーグチの勉強がしたくて沖縄へ来たものの、ウチナーグチを理解できる若者の少なさに怒りを感じたという。沖縄の人々がこの美しい言語を大切に保存しようとしないならば、自分だけでもその促進に努力しようと決心したことを描いた。
 三重さんは2001年大学卒業後、TBS(東京放送)で働き始め、フルブライト奨学金を得て カリフォルニア大学バークレー校のジャーナリズムスクールに進学。修士論文は「沖縄の過去、現在、そして未来」がテーマだった。その一部に「アメリカで活躍するウチナーンチュ・ジャーナリスト」として比嘉朝儀、金城武男、当銘貞夫の3人を取り上げた。
 三重さんは記事で「言語や文化はアイデンティティーを形成する上で最も重要な要素だが、その側面からの沖縄に対する差別や植民地主義的思想は英文メディアではほとんど語られることがない」と指摘。「基地問題についても、最近の海外のメディアはほとんど関心を示さず、沖縄の歩んだ40年を基地問題ではない違う角度から考えてみたかった」と結論付けた。(当銘貞夫通信員)

英文へ→Japan Times reporter writes about the current state of affairs for the Okinawan dialect


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