【ドイツ】ライン川に響く三線 デュッセルドルフで日本デー


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盛況に終わった「日本デー」のイベント=6月2日、ドイツのデュッセルドル

 6千人近い日本人が住むデュッセルドルフで行われたことしの日本デーは6月2日、盛況に終わった。

ライン川沿いに設置されたいくつかの舞台、屋台、インフォメーションテント、そしてはフィナーレの花火観客はなんと70万人と報道された。
 その中央舞台で、石垣市出身の崎原永人さんが三線を片手に、デュッセルドルフ・サンシンクラブ主宰の荒川創也さんと共に沖縄の歌を披露した。荒川さんは沖縄在住の経験もないが、大学時代になんとなく入った三線クラブで沖縄民謡に魅了されたという。そしてデュッセルドルフ在日本人で三線を持っている人が意外と多いことに気付き、サンシンクラブ・シュティムンを2010年に立ち上げたという。
 ドイツ語でシュティンメンは調弦のこと、つまり「調弦する人」とでも意味するのだろうか。なかなか面白い命名だ。現在は、会員が13人で、フランクフルト在住の崎原さんがフランクフルト支部を発足させている。
 この日は「島唄」「ひやみかち節」「安里屋ユンタ」を演奏したが、美声の持ち主、崎原さんの情感の込もった演奏に聴衆は聞きほれていた。最後に「唐船ドーイ」が流れ、鉢巻きをした「太鼓キッズ」の子どもたちが舞台に上がりカチャーシーで盛り上がった。音楽に合わせてその場で踊る観客もいて、拍手喝采を浴びた。スポーツ舞台では、空手、沖縄古武道もドイツ人同好会によって紹介された。
(外間久美子通信員)