沖縄三線ミュージシャン、作詞作曲家、沖縄文化コーディネーターの東風平(こちひら)高根(たかね)さん(41)がこのほど、アメリカ西海岸でライブをした。
10日間にわたり、ロサンゼルス区域の日系敬老ホーム、北米沖縄県人会などで演奏した。
東風平さんは日本で使用している三線は八重山クルチの一点物で旅行中に破損する恐れがあるとミンサー織りを刺しゅうした特製の三線を持参。東京生活21年目にして初めてアメリカ・ライブを実現できたとうれしそうだった。若い観客が大勢集まった。
宮古島出身の両親(今は大宜味村に在住)の下、首里で生まれた。小さいころから祖父に三線を習い、正月にみんなが集まったときにカチャーシーで祖母を喜ばすと、お年玉以外に5千円をくれた。祖母の厳しさと優しさを思い「おばあの歌」を作った。
20歳のとき、東京へ出た。アルバイトをしながら作詞作曲、学校や居酒屋でライブ演奏した。
東京生活についても語った。「自分がしっかりしていればどこでも生きていける」との信念に基づき「ティーダの光」を作成、全国47都道府県を回った。そのとき「命ドゥ宝」「ウムイウタ(想い歌)」「あなたと歩く58号線」など自作を沖縄のポピュラーソングとともに歌って好評を得た。
神奈川県出身の妻、小学校6年生の娘と現在、神奈川県逗子在住。「沖縄に墓があるが、沖縄のことを本土や世界中の人に歌を通して外から沖縄を広めたい。来年は南米ライブも計画している」と今後の生き方について語り、ラスベガス公演終了後、日本に帰国した。来年はハワイやペルーなどの南米公演も考えているという。
(当銘貞夫通信員)