峠越え 夫婦の力で 「与那の高坂」10人挑戦


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険しい峠道「与那の高坂」を歩くヨンナー散策ツアーの参加者ら=23日、国頭村与那

 【国頭】いい夫婦の日にちなみ国頭村で23、24の両日、与那と伊地を結ぶ峠道「与那の高坂(タカヒラ)」を歩くヨンナー散策ツアー(与那共同店主催)が行われた。

県内外から夫婦ら10人が参加し、100年ほど前まで生活道として利用されていた険しい古道を歩き、絆を確認し合っていた。
 タカヒラは琉歌「與那節」で「難儀な坂道も恋人と越えるのであればほんの一足の時間に思える」と詠まれている場所だ。地元住民がガイドを務めた。23日には3組が参加。経路にある段々畑や猪垣、炭焼き窯などの跡を見て歩き、時折聞こえるヤンバルクイナの鳴き声に耳を傾けた。
 散策後は、与那の民家で昼食会があった。同共同店の辺野喜オリエさん(53)は「メニューはシシやイモなど地元の食材を使っている」と紹介した。イノシシなど地元の食材を使った料理が振る舞われた。
 北谷町から妻の廣子さん(59)と参加した照屋津年武さん(62)は「シシは高校のころよく食べたが、おいしかった」と笑顔で話した。那覇市から訪れた大城元臣さん(68)、妻の弘子さん(67)は「日常を忘れてやんばるの山の空気を吸いに来た。いいもてなしだった」と満足げだった。
(仲村良太)