2008年に中台の直航便が就航したことで、台湾から中国に「通勤」することが実現した。10年、上海紅虹(ホンチアオ)空港が中国国内へのハブ空港として整備されてからは、通勤圏が拡大しており、中国での拠点を上海近郊に置く台湾企業が増えている。
台湾の桃園(とうえん)国際空港と上海の浦東(プートン)国際空港は往復約3時間。浦東空港からは紅虹空港に直行する地下鉄が伸びており、中国各地を結ぶ国内線への乗り換えが可能なほか、地上に出ることなく北京行きの高速鉄道に乗り換えることもできる。
紅虹空港からは、車で30分圏内に台湾の全人口に相当する2300万人が居住している。1時間圏に広げればフランスの総人口に相当する7千万人市場を包括しており、ますます利便性を高める中台交通が海外からの企業進出の要因となっている。