史跡散策でひと息 糸満市観光協会まち歩き体験


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清らかなせせらぎが流れる「あ・るっく糸満」与座コースを巡る関係者=1月27日、糸満市与座

 【糸満】ガイドと一緒に糸満市内の旧跡、史跡を巡る「あ・るっく糸満」の与座コースの試し歩きが1月27日、行われた。市観光協会や市観光ガイドらが参加。与座地区は湧き水が豊富な与座川(ガー)が流れ“水の郷(さと)”として名高く、参加者は与座川を中心に、戦火を乗り越え一部建物が残っている高嶺製糖工場跡などを巡った。

 「あ・るっく―」は、同市観光協会が実施するまち歩き体験メニュー。字糸満、兼城、大里、真栄里、竹富、与座の全6コースがあり、与座コースは最も新しくつくられた。
 全コース1~2時間程度で回れる。
 与座コースは、元軽便鉄道高嶺駅があった地点から出発し、初めに小高い丘の上にある集落を散策。14世紀にあった近隣集落同士の戦いで勝連から来た部隊が野営をした地と言い伝えられる史跡「アカチチ(暁)グスク」や地区内の拝所を巡った。
 その後、本コースの目玉、与座川へ。琉球王国時代から流れる川のせせらぎと水車を見学した。最後は、今でも戦争の傷跡として「弾痕」が残る製糖工場の建物などを見て回った。
 ガイドの西川寛幸さん(61)=市大度=は、同地区について「癒やしの与座川や美しいたたずまいの集落を歩くと、ほっとする。大人から子どもまで楽しめる古里のようなまちだ」とPRする。
 市観光協会の上仲誠一事務局長は「既存の観光施設に飽きたら、ぜひまち歩きを」と強調し、参加を呼び掛けた。
 各コースとも参加料は千円(税込み)。問い合わせは、同市観光協会(電話)098(840)3100。