地域の魅力再発見 大学生ら区民と散策路づくり


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嘉陽区民(左)からかつて盛んだった稲作について聞き取りする「ディスカバリー」のメンバーら=1月19日、名護市嘉陽

 【名護】琉球大学の学生団体「ディスカバリー」のメンバーらが、名護市嘉陽区の活性化を目指して、区民と散策路づくりに取り組んでいる。2月中に散策路を決定して地図を作製。名護市の二見以北10区などが3月1~20日に開催する「フラワーフェスティバル2013」の期間中に4日間、モニターツアーを実施する。

 ディスカバリーは昨年5月、地域を通して人と自然とのつながりを学ぶことを目標に発足した。散策路づくりは、都市部から名護市東海岸に人を呼び込むことや、地元住民に地域の魅力を再発見してもらうことが狙い。「やんばる散策路プロジェクト」と名付け、嘉陽を皮切りに各地域で取り組んでいきたい考えだ。
 1月19、20日には、ディスカバリーのメンバーを中心とした学生、社会人ら6人が、散策路づくりに向けた2回目の現地調査を行った。御願の場であり、絶景ポイントでもある「上城(うえぐすく)」などを散策。区民から、嘉陽で盛んだった稲作の様子や水の恵みに感謝する祭事などについて聞き取りした。
 ディスカバリー代表の阿野翔大さん(琉大2年)は「おばあさんたちから聞いた精神文化をちゃんと地図に反映させたい」と意気込んだ。メンバーの比嘉謙太さん(同)は「かつて広がっていた水田風景も復活できたらいい」とアイデアを膨らませていた。
 翁長一史(かずし)区長(37)は「大学生の協力はありがたい。区民も刺激されていい影響が出るのではないか」と期待した。
(伊佐尚記)