女性子どもが厄払い 仮面かぶりサティパロウ


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四つつじでパーントゥと子どもたちを囲み厄払いする女性ら=4日午後、宮古島市上野野原

 【宮古島】宮古島市上野野原の伝統祭祀(さいし)「サティパロウ(里払い)」が4日、野原集落で行われた。

木彫りの仮面をかぶって来訪神のパーントゥに扮(ふん)した子どもを先頭に、草を体に着けた女性14人が集落内を練り歩き厄払いをした。サティパロウは1993年に国の重要無形民俗文化財に指定。毎年、旧暦12月の最後の丑(うし)の日に行われている。成人男性は参加せず、女性と子どもたちで行われる。
 参加した女性や子どもたちは、同集落内の古井戸ニーマガーに集まり、午後6時すぎに出発。パーントゥ役の子どもを先頭に、ほら貝や太鼓の音に合わせて「ホーイ、ホーイ」と声を上げて集落内を練り歩いた。女性たちはクロツグやつる草を身に着け、手に持ったヤブニッケイの枝を打ちながら歩いた。四つつじではパーントゥや子どもたちを囲んで厄を払った。
 昨年に続きパーントゥ役を務めた久貝要太君(12)は「2年続けて厄払いできて良かった」と笑顔を見せた。司供(ツカサドゥム)として準備に当たり、1年間の役目を終えた島尻順子さん(54)は「仕事と司供の両立は大変だったが、今はすがすがしい気分」とにこやかに話した。

英文へ→Satiparo ritual held on Miyako-jima