法人化で発信力強化 伝統組踊保存会


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一般社団法人への移行が報告された伝統組踊保存会の理事会=6日、浦添市の国立劇場おきなわ

 任意団体だった国指定重要無形文化財「組踊」保持者らでつくる「伝統組踊保存会」(島袋光晴会長)が、1月29日付で一般社団法人へ移行した。

法人化に伴って事務局体制を強化し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産でもある組踊の普及活動を強化する。またホームページも開設し、組踊の写真や動画、英訳など外国語情報も国内外に発信していく。
 組踊保存会の理事会が6日、浦添市の国立劇場おきなわで開かれ、法人化が報告された。
 法人化で県文化振興会「沖縄文化活性化・創造発信支援事業」の支援を受けられることとなり、今後は同事業の「伝統組踊の継承と発展プロジェクトの推進」に取り組む。
 法人化に伴い、これまで実演家である保持者が担ってきた事務局に専任職員を採用して強化。信頼度や情報発信力を向上させ、公的な支援事業へも申請しやすい組織を整える。
 来年度以降は、組踊の普及・啓発事業を実施。学校公演や台本・衣装・小道具研究の活発化など若手の育成や経済的支援につながる活動も検討する。
 島袋会長は「(保存会を)マネジメントできる人材を事務局で採用したい。何を先に取り組むかも含め、(来年度以降の)新規事業も話し合いながら決めていきたい」などと語った。

英文へ→Traditional Kumi-odori preservation organization incorporated