貴重資料、読谷村へ 沖教組が8万点寄贈


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県外から届いた楽器を手に、記念撮影する読谷中学校の生徒(撮影日時・場所不明、沖教組提供)

 県教職員組合(沖教組、山本隆司中央執行委員長)はこのほど、同組合が保管していた復帰運動や戦後教育にまつわる資料約8万点を読谷村へ寄贈することを決めた。

人員不足などで十分な管理が20年以上もできずにいたため、以前から引き取り手を探していた。山本委員長は「公的機関に管理してもらうことで県民の財産となってほしい」と話している。
 読谷村が引き取り手となったのは、同村史編集室の泉川良彦さんらが昨年6月に戦後復帰運動などの苦悩を学ぼうと企画された「ヨミタン大学」で、沖教組事務所を訪れたことがきっかけ。泉川さんは1階の書庫にある約8万点の資料で、同村出身で沖教組委員長を務めた屋良朝苗氏が主席に立候補する際の原稿や写真などを見つけた。
 当初は借用を申し出た泉川さんだったが、沖教組側の意向とも重なり、同村へ寄贈される運びとなった。泉川さんは「戦後の復帰運動は教職員組合(現在の沖教組)が主体となってけん引した側面がある。当時の代表が村出身の屋良朝苗氏だったことから村が引き取る意味はある」と話した。
 2016年に開館を予定している新村立図書館で資料を活用する計画だ。