親子角力 成長喜ぶ 金武中愛好会 父の威厳、来年は…


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息子の蓮君を投げ倒す仲間直人さん(右)=3日、金武町の大川西公園

 【金武】金武町立金武中学校(比嘉康博校長)の角力愛好会に所属する同校3年の生徒10人と保護者らによる親子角力試合が3日、金武町の大川西公園であった。果敢に攻め続けるわが子に、親たちは威厳を保とうと顔を真っ赤にして応戦。砂まみれになりながらも、わが子の成長ぶりを喜んでいた。

 生徒らは2012年10月ごろから、地元の角力経験者から指導を受け、同年11月の第15回スポーツ・レクリエーション祭全島中学生角力大会で2位になるなど、短期間でめきめきと力を伸ばしていた。指導する大城龍吾さん(35)や地元で角力を続ける大人たちが、生徒らに角力を通して心も体も強くなってほしいと、親子試合を企画した。
 勝ち気な生徒らは、素早い動きと余りある体力で挑んだが、筋力と体重で上回る大人に持ち上げられ、投げ落とされていた。
 父の仲間直人さん(39)と初めて闘い、1勝1敗で引き分けた蓮君(15)は「(父親は)意外に弱いな」と笑顔。試合で、息子に一瞬持ち上げられた直人さんは「思っていたより強いじゃないか。来年やったら、もう勝てないかもしれない」と、肩で息をしながら、満足げに語った。