クイナ輪禍47件 12年は最悪 環境省「速度落として」


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 環境省那覇自然環境事務所は14日、2012年にヤンバルクイナが被害に遭った交通事故が47件あり、記録のある1995年以降最多となったと発表した。

今月7日には国頭村楚洲の県道70号でことし最初の交通事故が発生し、1羽が死んだ。同事務所は「スピードを落として慎重な運転を」と呼び掛けている。
 確認された事故件数は、2005年ごろから増加傾向にある。同事務所のやんばる野生生物保護センターの福田真自然保護官は「直接の原因は分からないが、ヤンバルクイナが道路に出てくるケースが多い。人や車からすぐに逃げない個体が増えている印象もある」と指摘する。
 昨年の47件のうち、45件が死亡事故だった。月別に見ると、5月の13件が一番多く、4月に7件、2月と6月に6件発生した。同事務所は「これから春に向けて繁殖期となるため道路付近への個体の出没が見込まれる」として注意を呼び掛けた。
 一方、昨年のケナガネズミの交通事故は9件で、前年の25件より減少。ことしは既に2件。

英文へ→Road accidents involving Yambaru kuina hit record high