「御縁節」で3楽器共演 琉球・大和の筝、フルート


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アンコールで「花かげ変奏曲」を披露する上地尚子(左、琉球箏)、眞榮田えり子(中央、フルート)、翁長洋子(筝)=11日、那覇市のアルテ赤田ギャラリーホール

 琉球・ヤマトの筝やフルートの演奏会「スイマチ 首里まちに♪響け筝の音~新春の調べ」が11日、那覇市のアルテ赤田ギャラリーホールで行われた。

上地尚子(琉球箏)、翁長洋子(筝、十七弦筝)、眞榮田えり子(フルート)が出演しソロ演奏や合奏を披露した。3人で合奏した琉球古典音楽などが心地よく響いた。
 小規模な空間ながら立ち見も出るほど超満員。舞台と客席が間近に感じられ、穏やかな雰囲気の中、会が進んだ。上地、翁長は琉球とヤマトの筝の違いに関して実演を交えつつ解説、観客は興味深げに聞き入った。眞榮田はテレマン作曲「無伴奏フルートのための12の幻想曲より第1番」も披露。風の歌3題として上地の独唱「赤田風節」、翁長の筝、眞榮田のフルートによる「風の歌」、翁長の筝独奏「千の風になって」など幅広く楽しませた。
 琉球古典音楽「御縁節」は曲が持つ厳かな印象が、上地の琉球箏に翁長の十七弦筝、眞榮田のフルートが重なることで柔らかい旋律に聞こえ、新鮮だった。アンコールで「花かげ変奏曲」も披露し、締めくくった。
 呼び掛け人の翁長は首里で来年2月まで計6回、ゲスト演奏家を迎え演奏会を開く予定。