往年の美声を堪能 石垣で民謡レコード鑑賞会


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大正末期から昭和初期の貴重なレコードの音に耳を傾ける市民ら=24日、石垣市健康福祉センター

 【石垣】大正末期から昭和初期の曲を収録した「八重山民謡レコードと琉球古典民謡レコードSPレコード鑑賞会」(沖縄国際大学主催)が24日、石垣市健康福祉センターで開かれた。

市民ら約70人が出席し、金武良仁、仲本政子、伊差川世瑞など、当時活躍した音楽家の歌声に聞き入った。
 レコードは八重山歴史研究家の喜舎場永〓が所蔵していたものを昨年、孫らが八重山博物館に寄贈したものや、地元研究者の大田静男氏が同博物館に寄贈したもの。沖国大の狩俣恵一教授らが琉球言語資料をデジタル化する研究の一環として、針を使わずレーザーでレコードを読み取る「レーザーターンテーブル」で記録し、公開した。
 戦前のレコードは沖縄戦で消失したものが多く、喜舎場家に残っていたものは国立国会図書館にも所蔵がない貴重なものという。
 狩俣教授は「民謡や言葉は正しく受け継いでいると思っていても、歴史とともに変化している。当時を知るためにも貴重な資料となる」と説明した。

※注:〓は王ヘンに「旬」