32年前の色紙「本人に」 島尻特別支援学校


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色紙を関係者へ返したいと願う、末吉邦子さん(左)と古我知博樹教頭=18日、島尻特別支援学校

 【八重瀬】八重瀬町友寄の県立島尻特別支援学校では、約30年前のタイムカプセルが保管されており、同校OBの父母が当時の関係者を捜している。

カプセルには、当時の幼小中高等部に在籍した生徒や教諭らが作成した色紙が約50枚納められているが、当時の関係者らの手に渡らず、いまだ同校に保管されている。同校青年学級父母の会の末吉邦子さん(55)は「ぜひ本人に渡してあげたい」と願い、情報提供を呼び掛けている。
 タイムカプセルは、同校が「島尻養護学校」(2007年に校名変更)として開校した2年後の1981年に旧体育館前に埋められた。その後、体育館を改築した際に掘り起こされたとみられる。2011年に旧校舎を取り壊した際、倉庫の片隅から見つかった。カプセルと一緒に当時の校名が入った看板も発見されている。
 色紙には、当時の生徒や教諭の写真が貼り付けられ、手形や絵などが描かれている。中には「30年後みんなで元気に握手をしよう」などとほほ笑ましいメッセージもあった。生徒や教諭らの名前も記されているが、埋めた後、これまで誰からも問い合わせはなかったという。
 末吉さんは「当時の卒業生は、もう30~40代で介護施設に入っている場合もあるだろうが、一人でも多くの人に渡したい」と強調した。
 同校の古我知博樹教頭は「できたら関係者に返したいので、一定期間保管する」と話した。
 情報提供は、末吉さん(電話)090(9780)8438。