3師範、力量存分に 親泊流八重の会


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「久志の萬歳」を舞う(右から)宮城和枝、金城伊都子、宮城さとみ=23日、名護市民会館

 琉球舞踊「親泊流八重の会」(平八重子家元)の金城伊都子、宮城さとみ、宮城和枝の3師範による師範免許披露公演「三人舞『縁に煌めく』」が23日、名護市民会館で行われた。

古典や雑踊、創作を披露し、3人それぞれの力量を存分に発揮した。収益の一部を地元の名護市社会福祉協議会へ寄付する。
 第1部の幕開けから3題は古典女踊り。「柳」(金城)、「苧引」(宮城さとみ)、「諸屯」(宮城和枝)をそれぞれ一人踊りで披露し、自然を感じる心や、愛しい人を思う女心などを抑えた所作の中で表現した。金城は、雑踊「花風」で愛する人の船出を見送る遊女の心情を舞った。リズミカルに男女の掛け合いを披露する雑踊「加那ヨー天川」(宮城さとみ、宮城和枝)も披露した。第2部は3人で舞う「久志の萬歳」から開始。敵討ちへ向かう久志の若按司(宮城和枝)、立川大主(金城)、砂田の子(宮城さとみ)を組踊の唱えを交えつつ踊った。
 宮城和枝の雑踊「むんじゅる」は、心地よく響くはやしと共に、しなやかな手踊りを見せた。舞踊劇「金細工」は加那兄・金城、真牛・宮城さとみ、阿母(アンマー)・比嘉千恵子(賛助出演)の掛け合いを息を合わせて踊り楽しませた。
 最後は創作「祝い獅子」で再び3師範が共演。獅子の小道具を手に躍動感あふれる動きで魅了した。