復興願い手作り灯籠 糸満で9日式典


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復興への願いを込めた灯籠を手にする子どもたちや在沖縄岩手県人会「美ら・めんこい会」のメンバー=2月27日、糸満市内

 2011年3月11日に発生した東日本大震災から間もなく2年。在沖縄岩手県人会「美ら・めんこい会」は犠牲者を慰霊し、復興を祈念する式典を9日、糸満市の平和祈念公園式典広場で開く。

手作りの灯籠で思いを一つにし、被災地・東北に「忘れていない」とのメッセージを発信する。
 式典を企画した同会理事の山城みどりさん(58)が勤務している糸満市の浜川保育園のほか、市内の小学校の子どもたちにも参加を呼び掛けている。「子どもたちに自然災害から命を守る大切さを呼び掛けたい」と山城さん。
 事務局長の神谷邦子さん(63)は岩手の親族2人が震災による津波の犠牲になった。「震災から2年になるが、復興はまだまだ。みんなで命の尊さを分かち合いたい」と実感を込めた。
 灯籠は神谷さんの孫・久貝妃華さん(10)=糸満小学校4年=と友人の宜保晴奈さん(10)=同=が中心になって製作している。上部を切ったペットボトルに飾りを付け「ファイト」「笑顔」などの言葉を書き込んだ。2人は「東北の皆さんが一日も早く明るく元気に生活できるようにお祈りする」と話した。
 当日はたくさんの灯籠に火をともし「絆」「平和」の文字を形づくろうと計画中だ。思い思いに作った灯籠を持ち寄ってほしいと、同会は式典への参加を広く呼び掛けている。式典は午後2時~3時で、震災が発生した同2時46分に合わせて黙とうをささげる。問い合わせは同会事務局(電話)098(994)1437。