琉球絣 新織り手7人 南風原・12年度後継者育成事業閉校式


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琉球絣の後継者育成事業の修了生7人と指導した専門家ら関係者=2月26日、南風原町本部の琉球かすり会館

 【南風原】琉球かすりの伝統を継承へ―。琉球絣(がすり)事業協同組合(野原八重子理事長)の2012年度後継者育成事業の閉講式が2月26日、南風原町本部の琉球かすり会館で開かれ、野原理事長から7人の受講生に修了証が手渡された。

 修了したのは金城直子さん(55)、田村紗希さん(26)、糸数紀巴子(きわこ)さん(22)、奥山香奈さん(21)、山城洋子(ひろこ)さん(55)、宮良春美さん(52)、伊禮寿代さん(47)で、昨年7月から8カ月間受講した。
 7人はデザイン、染め、織りの工程を専門家の指導を受けながら基礎からじっくり学んだ。閉講式ではそれぞれが織った琉球絣の反物なども展示された。全員が同町内の工房などへの配属が決まっている。
 野原理事長は「素晴らしい作品が完成し、私たちもうれしい。皆さんはこれからが本番。研修の成果を思い出しながら、織元で頑張ってほしい」と激励した。
 受講生を代表して山城さんは「琉球絣の奥の深さに魅せられ、夢中になっている。先人が築いた伝統を受け継ぎ、心を込めて織りの研さんに努めたい」と抱負を語った。