32軍壕、文化財検討へ 県教育長が方針


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 沖縄戦当時、首里城地下にあった旧日本軍第32軍司令部壕について、大城浩県教育長は6日の県議会2月定例会一般質問で「第32軍司令部壕の文化財指定に向けて検討を進めたい」との考えを示した。

渡久地修氏(共産)への答弁。議会後、取材に対し大城教育長は「旧日本軍第32軍司令部壕は重要な沖縄戦跡だと認識している。文化財指定に向けて前向きに進めていきたい」と話した。
 現在、壕の維持管理を担当する県環境生活部が壕内の地質などを調査しており、県立埋蔵文化財センターが実施する県戦争遺跡詳細確認調査の過程や結果を踏まえ、維持管理の在り方を検討している。文化財として指定されれば、管理を担当する行政の所管も変わり、文化財保護法などによって保存に努めなければならなくなるという。
 県教育庁文化財課によると指定には、県立埋蔵文化財センターの調査が終わる2014年度以降に、有識者らで構成される審議会での審議や文化庁との協議などを経る必要があるという。
 同課は調査の進展状況について「内部は落盤や酸素濃度不足の場所などがあり、立ち入れる範囲まで調査を進めている。専門家の意見を聞きながら、調査を進めていきたい」と話した。

英文へ→OPG moving to designate 32nd Army Headquarters Shelter as cultural asset