「むんじゅる節」継ぐ 粟国中3年生、込められた願い学ぶ


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与那則子さん(後列中央)からむんじゅる節について学ぶ生徒=2月27日、粟国村立粟国小中学校

 【粟国】粟国村指定無形文化財「むんじゅる節」(2009年11月制定)を次の世代へ継承しようと、地域伝統芸能継承者(青少年など)育成事業の一環として、粟国中学校(伊川治美校長)で2月27日、むんじゅる節の歌詞の継承について授業が行われた。

 むんじゅる節は琉球舞踊の雑踊の一つで、「照喜名節」「さがや節」とも呼ばれ、島娘の美しさを歌い上げた同村の代表歌。粟国小中学校ではこれまで、音楽の授業を中心に、兼嶋麗子さんによる歌唱指導や、リコーダーでの演奏に取り組んできた。
 今回は卒業を控え、島を旅立つ中学3年生を対象に、同村の舞踊家である与那則子さんを講師に招き、むんじゅる節の歌詞について授業が行われた。生徒たちは歌詞の由来や出てくる地名、方言の意味、歌に込められた村民の願いなどについて学んだ。
 与那さんは「小さい時に行事などで伝統芸能を経験し、踊りの道を志した。(子どもたちにも)むんじゅるの歌や踊りに触れることで粟国を思い出し、むんじゅる節を伝えていってほしい」と話した。
(高良典子通信員)