【名護】名護市から東日本大震災の被災地を訪問した人の報告を聞く「第2回名護から考える! 3・11現地報告会」(名護から考える会主催)が9日、市内のギャラリー雲茶で開かれた。市民27人が参加。4人が現地報告し、継続的な支援や支援の現場では信頼関係が大切だと訴えた。
名護青年会議所の繁田稔さんは「ボランティアセンターの運営に携わり、毎日活動をする中で仲間が増え、現在でも現地との交流を続けている」と継続の大切さを強調。同会議所の岸本功也さんは「現地では最初はよそ者は受け付けない状況もあった。時間がたつにつれ、人と人との信頼関係づくりがいかに大切か痛感した」と話した。
福島県平田村に派遣された北部地区医師会薬剤師の肥塚花子さんは「患者を受け入れてもどんな病気か、どんな薬を使っていいか分からない手探りの中で対応しなければならない」と厳しい現状を述べた。
考える会を主宰する岸本直也市議は「名護市の防災について、行政ができること、地域ができることをこれからも考えていかなければならない」と指摘した。
名護市伊差川区出身の金城輔(たすく)さんが福島県いわき市からメッセージを寄せ、「沖縄県民として今何ができるのかを現場から考えていきたい。未来ある子どもたちに、明るい将来を残すことが大人の使命だ」との内容が読み上げられた。
被災地の状況を伝える写真展も31日まで同ギャラリーで開催されている。問い合わせは(電話)0980(53)2948。(宮城良勝通信員)