文化庁芸術選奨 下山さん大臣賞 キジムナーフェスタ評価


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下山 久さん

 文化庁は12日、芸術の各分野で優れた業績を挙げた人へ贈る「2012年度芸術選奨」の受賞者30人を発表した。文部科学大臣賞(芸術振興)に東京出身で沖縄を拠点に活動する演劇プロデューサーの下山久さん(65)が選ばれた。

昨年7~8月に沖縄市で開催された「2012国際児童・青少年演劇フェスティバルおきなわ(キジムナーフェスタ)」での成果などが評価された。
 下山さんはキジムナーフェスタの立ち上げ時から運営や企画を手掛ける。第8回となる12年はアシテジ(国際児童青少年演劇協会)の情報交換の場となる「第1回アシテジ世界ミーティング」も併催。世界の42カ国・地域から約3万9千人が参加して交流の輪を広げ、成功へ導いた功績などが高く評価された。
 下山さんは受賞について「今までキジムナーフェスタに関わったスタッフ、ボランティアなど皆でもらったものだと思う。児童演劇という社会の中で派手ではないものが評価されてうれしい。勇気を与えるフェスタにしていきたい」と決意を新たにした。文部科学大臣賞にはシンガーソングライターの谷村新司さん(64)、美術家の奈良美智さん(53)らも選ばれた。