タピックが事業継承 東南植物楽園、7月に再開


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 【沖縄】事業譲渡交渉の行き詰まりから、2010年末以降、営業を休止している沖縄市の観光施設・東南植物楽園について、県内で医療法人やホテル、NPOなどを経営するタピックグループ(沖縄市、宮里好一代表)が事業継承する契約を13日までに交わした。

近くタピック側が創業者の大林正宗氏から全株を取得し、正式に発表する。タピックは施設改修などをした上で、7月上旬に営業を再開する計画。
 タピックグループは経営する医療法人やユインチホテル南城(南城市)とも連携し、経営再開後の施設では園芸リハビリをはじめ、高齢者や受診者の療養ツアー、修学旅行生の誘客などを行う。東南植物楽園の名称は維持した上でタピックグループ傘下となり、従業員5人の雇用も継承する。再開に当たり雇用人数も増やす計画。
 地元沖縄市も、高速通信が可能な公衆無線LANサービス「WiFi(ワイファイ)」の無料接続機器の設置などで誘客を支援する。
 宮里代表は「地元沖縄市民としても、40年以上続いてきた素晴らしい施設を廃園にさせたくない。癒やしや情操教育の役目も果たしていきたい」と話した。
 東南植物楽園は1968年に大林氏が創業。当時は珍しかった熱帯果樹などを栽培。その後クリスマスのイルミネーションなども手掛け、観光エンターテインメント施設となった。(島袋良太)