15日の解散総会で活動に幕を下ろすNPO法人沖縄戦記録フィルム1フィート運動の会(福地曠昭代表)は13日、那覇市泉崎の同会事務所で記者会見を開き、30周年記念誌「未来への道標」の完成を報告した。
編集委員長の石川元平副代表は「会の締めくくりとなる最後の記念誌を世に送り出すことができた。子や孫たちの平和の道しるべになってほしい」と記念誌に込めた願いを語った。
同会は1983年の結成以来、10周年ごとに記念誌を発刊。最後となる記念誌では、同会が30年にわたり担ってきた平和活動の数々が記録されている。同記念誌のために新たに作成した詳細な沖縄戦関連年表も資料として掲載した。
編集委員の山根安昇さんは「沖縄戦で亡くなった人が生きていたら何を伝えたかっただろうと考えながら編集した。記念誌は亡くなった人たちの足跡でもある。志を引き継いでほしい」と思いを語った。石川副代表は「タイトルには、過去を知ることで現在を直視し、未来を切り開いていけるという思いを込めた。新しい世代が思いを引き継ぎ、平和運動を再構築してくれることを期待している」と話した。
同記念誌は非売品で、同会会員をはじめ、県公文書館や市町村立図書館、平和団体など関係機関に寄贈される。