沖縄統合医療団、鍼灸師をネパールに 認知度向上に期待


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県内外の鍼灸師や柔道整復師のネパール派遣について発表した沖縄統合医療団の山川義人団長(中央)ら=13日、県庁

 医療を望む途上国と、鍼灸(しんきゅう)や柔道整復などの医療実践・提供を望む県内外の有資格者との橋渡しになろうと、沖縄統合医療団(山川義人団長)は21日から、第1回海外派遣として有資格者や学生15人をネパールに派遣する。県庁で13日に会見を開き、発表した。山川団長は「沖縄からの初めての試み。鍼灸の認知度が国内でもっと上がるよう期待する」と期待を込めた。

 現地では首都以外に大きな病院がなく、医療や薬への知識が少ない。世界保健機関(WHO)によると鍼灸が有効となる疾患は、自律神経失調症や痛みの抑制など。「外科的治療ではないが、現地での適切な医療につなげる機会になればいい」と山川団長は語る。
 同医療団は沖縄統合医療学院(浦添市)を主体に設立した。NPO法人の設立認証を申請中。
 今回参加するのは公募で選ばれた同学院教師や生徒、県外の有資格者15人。期間は21日から31日まで。学生同行の意義について山川団長は「日本のような高度医療の進んだ国では、学生が医療とは何かを体験する機会が少ない。自分たちの目指す資格がどう生かされるのかを体験してほしい」と語った。