地価21年連続下落 県内、持ち直しの動きも


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住宅地および商業地の平均変動率の推移

 国土交通省は21日、2013年1月1日現在の県内公示地価を発表した。県内地価の平均(全用途)は前年比マイナス0・5%で21年連続の下落となったが、下落幅は3年連続で縮小した。

商業地で08年以来5年ぶりに上昇地点があり、那覇市、糸満市は全体平均でも上昇。横ばいとなる地点も増加するなど、一部地域で持ち直しの動きが見られる。住宅地は2年連続で上昇地点があった。
 県内の状況は、人口増加を背景とした宅地需要が高いほか、観光などの基幹産業が好調で土地取引件数が前年より増加しており、他の地方圏と比べて下落率は全体的に低かった。
 住宅地の下落率は0・6%で前年比0・5ポイント縮小し、18年連続の下落となった。1平方メートル当たりの平均価格は7万2800円。このうち那覇市銘苅1丁目が1平方メートル当たり16万7千円で前年比3・1%、同市天久1丁目が19万3千円で2・1%、同市おもろまち3丁目が20万7千円で2%それぞれ上昇し、上昇地点はいずれも那覇市新都心地区内となった。また横ばいの地点は33地点と、前年の9地点から大幅に増加した。最高価格は2年連続那覇市おもろまち3丁目で、20万7千円だった。
 商業地は22年連続で下落したが、下落率は0・4%と、前年比1ポイント縮小した。昨年はゼロだった上昇地点が、那覇市を中心に7地点あった。1平方メートル当たりの平均価格は12万3100円で、横ばいの地点は14地点と前年の5地点より増えた。
 最高価格は12年連続で那覇市久茂地3丁目の1平方メートル当たり75万5千円。