安里屋ユンタ歌碑建立 作詞・星氏の故郷白保に


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建立された歌碑を前に「安里屋ユンタ」を演奏する地域住民ら=17日、石垣市の白保公民館

 【石垣】沖縄の代表的な民謡として全国に知られる「安里屋ユンタ」の歌碑が17日、石垣市の白保公民館敷地内に建立された。白保は安里屋ユンタを作詞した星迷鳥(本名・星克)の出身地。歌碑除幕式に参列した白保住民らは、政治家としても活躍した星氏の功績をたたえた。

 安里屋ユンタは竹富島が発祥の「安里屋節」を星が平易な標準語で詞を書き直したもの。宮良長包の作曲で1934年に全国発表され、沖縄の代表的な曲として定着した。安里屋節と対比して「新安里屋ユンタ」と呼ぶこともある。
 星は1905年、白保生まれ。教員を経て戦後に大浜町長(現・石垣市大浜)や立法院議長を歴任し、県や八重山の発展に尽力した。
 歌碑は1~4番までの歌詞を刻印。星の肖像画も埋め込まれた。
 除幕式では白保の獅子舞が建立を祝福。八重山民謡大濱用能流保存会のメンバーが演奏する中、参列者全員で安里屋ユンタを合唱した。
 歌碑建立期成会の前盛立会長は「みんなで寄り添う心がユンタの歌詞に表れている。星先生は死してなお、住民に心の安らぎを与えてくれている」と話し、星の業績をたたえた。