伊是名に新製糖工場 来年度着工目指す


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 県は伊是名村に既存の分みつ糖生産工場に替わる新たな工場を整備する。老朽化に伴う処置。国の緊急経済対策で製糖関連施設の予算が確保されたことを受け、2月補正予算に計上した。

事業費は約50億円。知念武農林水産部長が25日、県議会経済労働委員会で明らかにした。県は2013年度中の早期着工を目指す。
 県農水部によると、事業費は9割以上を国が負担する見込み。伊是名村は関連費用を3月補正予算に計上。現在、県からの補助金交付や建設に向けた準備を進めているという。現工場の生産能力は日量300トンで新工場も同等規模を想定している。
 伊是名製糖工場は1953年に黒糖の生産工場として稼働し、80年に分みつ糖の生産工場に移行した。伊是名村は「現工場について建屋が50年、機械設備などは60年が経過している」と老朽化を訴え、新規建設を要請。県農水部は「伊是名工場老朽化対策検討チーム会議」を設置し、議論を進めていた。
 知念部長は「今後工場の早期完成、サトウキビ原料確保に向け取り組んでいきたい」と話した。
 一方、伊是名村のサトウキビ生産量は、2005年の1万3828トンから08年は2万4437トンに増加したが、11年は7971トンに減少している。