オリオン、海外販促強化 本年度新たに8ヵ国展開


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 オリオンビール(浦添市、嘉手苅義男社長)は順調に売り上げを伸ばしている海外展開で、販路の新規開拓に向け、東南アジアを中心に視察を重ねるなど取り組みを強化している。

今後1年間で新たに8カ国への出荷を目標に掲げ、2013年度の海外販売量は、前年度比約40%増の1500キロリットルを目指す。
 ビールの国内市場は少子高齢化による飲用量の減少や若年層のビール離れなどで縮小傾向にあり、需要は低迷している。
 オリオンビールも県内での売り上げが伸び悩む中、海外展開を積極的に図り、底上げを図る狙い。ただ構成比で見ると海外の販売量は全体の約2%程度(12年度見込み)。新垣昌光専務は「まだ規模は小さいが、倍々で伸びている。県内で支持を受けるビールとしてアピールし販促を図りたい」と話す。
 同社は現在、米国や中国、台湾、オーストラリアなどに出荷。12年度はロシアのモスクワでの販売も始まった。12年度の海外販売実績は各国で前年度の販売量を上回り、28・9%増の1053・9キロリットル、売上高は27・1%増の1億5502万円を見込むという。
 2日までに、ニュージーランドとタイの2カ国での展開に向け商談を開始。フィリピン、ベトナム、マレーシア、インドネシアでは視察を実施するなど市場調査を進めており、今後商談につなげ、東南アジアの旺盛な需要を取り込む。そのほかロシアのシベリアや韓国への展開も目指す。米国や台湾では営業所開設の検討も進める。(謝花史哲)