県内特A建設業者 売上高3.1%増


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県内特A建設業者売上高ランキング(クリックで拡大)

 帝国データバンク沖縄支店は5日、県内の格付け最上級の特A建設業者売上高ランキングを発表した。2011年10月~12年9月期決算の集計。上位120社の売上高合計は前期比3・1%増の2472億9500万円で、黒字社数は15社増の111社だった。

同支店は「東日本震災の影響で棚上げや先送りにされた建築計画が当期に入り発注されるケースが増えた。国の12年度沖縄振興予算の増額も売上高が伸びた要因」と分析した。
 赤字社数は15社減少して9社だった。黒字社の増加と合わせ、同支店は「震災の影響で一部高騰していた資材価格が平常化した。各企業が一般管理費を抑えたことなども背景にある」とした。
 売上高トップは246億3300万円で、前期比21・8%増の国場組。兼業部門のセメント卸や不動産業などは微減したが、主力の工事部門で大口工事の受注が増加した。2位は沖電工で、電気工事部門は前期を上回ったが、土木工事と建築部門の新規受注が伸び悩み、6・0%減の146億1700万円だった。3位は大米建設で5・4%増の105億5200万円。主力の工事部門は不調だったが、生コンクリート製造などの兼業部門が新石垣空港工事関連で伸びた。
 金秀建設が13・7%増えて100億200万円となり、4位に入った。同社を含めた売上高100億円超の4社の合計額は598億400万円で、全体の24・2%を占めた。一方、20億円未満の企業は全体の71・7%の86社に上った。
 同支店は今後の見通しについて「マンションや集合住宅などの受注環境は幾分良化の兆しが見られる。13年度も沖縄振興予算が継続されるため、業績の伸びを期待したい」とした。